この記事ではrasoi-config
コマンドで設定すべき内容などについて記載しています。
raspi-config コマンド
raspi-config
コマンドでは、Raspberry Piの設定を変更することができます。SSH接続の有効化やGPIOを使用することができるように設定するなど、Raspberry Piの持っている設定コマンドの中でも極めて重要なものとなっています。もちろん管理者権限が必要となってくるので、sudo raspi-config
で実行します。
名前の通り、Raspberry Pi専用のコマンド(Raspbian専用)となっているためほかのLinuxディストリビューションでは使用できません。似たような設定のためのコマンドとして他ディストリビューションではdpkg-reconfigure
などがあるようです。
操作方法
コマンドを実行するとこんな感じの画面が表示されます。このブログを通してRaspberry Piの初期設定を行っている方はすでに見たことがある画面となっていますね😊
1 Change User Password Change password for the current user 2 Network Options Configure network settings 3 Boot Options Configure options for start-up 4 Localisation Options Set up language and regional settings to match your location 5 Interfacing Options Configure connections to peripherals 6 Overclock Configure overclocking for your Pi 7 Advanced Options Configure advanced settings 8 Update Update this tool to the latest version 9 About raspi-config Information about this configuration tool <Select> <Finish>
矢印キーの↑↓で項目を選択して、←→で「選択」か「終了」もしくはYesかNoかなどを選択します。
各設定項目
以下、便利そうな項目や設定しておくべき項目について列挙していきます。カメラなどの外部モジュールを使用する場合に必ず設定しなければならない項目などもあります。
Network Options > Hostname
設定した値がRaspberry Piのマシンの名前となります。もともとの状態だとraspberry
という名前が設定されています。コンソールでいつも表示されている@の後ろがマシン名となっていますので、変更した値がそこに表示されるようになります。
taneyats@raspberry:~ $
# ⁻⁻⁻⁻⁻⁻⁻⁻⁻ この部分
実体は設定した値で/etc/hosts
や/etc/hostname
の値を書き換えているようです。
Localisation Options > Change Locale
ロケール(言語などのルール)を設定することができます。デフォルトではen_GB.UTF-8
が設定されています(Raspberry Pi Foundationはイギリス発)。個人的にはen_US.UTF-8
を第一ロケールとして、一応日本語のja_JP.UTF8
も追加しています。
日本語を追加して最優先のロケールに設定することで日本語表示することができますが、以下の2点が理由であまりお勧めしません。
- 表示される内容が文字化けする場合がある。
- エラーのログを検索にかけた時に、英語のほうがより多くの有益な情報を得ることができる。
とくに後者が重要で、英語版のQiita
のような情報共有の場がいくつもあります(Stack Overflow, githubのissueページなど)。母数が増えればそれだけ問題解決の可能性も上がります。
ロケール選択画面では、*
がついているロケールが現在選択されている言語です。選択するには対象のロケールに合わせてスペースキーを押します。上にも書いていますが、en_US.UTF-8
とja_JP.UTF8
を選択しています。
en_GB.UTF-8
に関しては、不要となるので選択を解除したほうが無難でしょう(後々ロケール生成などのタイミングでより時間がかかります)。
<ok>
にカーソルを合わせて次の画面に進むと、デフォルトのロケールを設定する画面となります。ここでは、英語で表示させるためにen_US.UTF-8
を選択します。<ok>
を押すと設定が完了し、ロケールが生成されます。
Localisation Options > Change Timezone
タイムゾーンを設定します。Asia > Tokyo
と選択してくと簡単に設定できます。
設定がうまくいっているかを確認するには、一度raspi-config
を抜けて、コンソール上でdate
コマンドを実行します。
$ date Mon May 13 03:25:25 JST 2019
Localisation Options > Change Keyboard Layout
Raspberry Piに直接接続しているキーボードのレイアウトを変更します。WindowsやMacからターミナルを通して接続している場合には特に設定する必要はありません。
これまたデフォルトのキーレイアウトが英国方式となっているので、JISキーボードやUSキーボードとは少しレイアウトが異なってきますので、直接Raspberry Piにキーボードを接続する場合には設定してあげる必要があります。
Interfacing Options > Camera, SSH, 1-Wire
外部モジュールなどの有効化の設定を行います。SSHに関してはすでに設定できていると思います。いずれの設定も選択後、<Yes>
を選択することで有効化することができます。
Advanced Options > Expand Filesystem
SDカードの空き容量を最大限使用できるようにします。デフォルトのままだと一部しか使用できないので必ず設定しておきましょう。
Advanced Options > Memory Split
グラフィック処理に割り当てるメモリの量を変更することができます。コンソールから実行するだけであればこの値は最低値で問題ないと思います。デスクトップ版を使用している場合は、割当量を増やすことにより動画閲覧時の遅延やカクつきを抑えることができるかもしれません(相対的にメモリ容量が減るのでさじ加減が難しいかもしれません)。
Advanced Options > Audio
音声の出力先を指定することができます。Raspberry Pi B系の場合はイヤホンジャックがついています。イヤホンを挿しているのにHDMIから音が出る、またはその逆の場合にはここでForce ...
の項目を選択すると解消する可能性があります。
最後に
いずれの設定もconfigファイルを編集したり、コマンドを実行することで設定できるのですが、raspi-config
を通してのほうがぐっと簡単に設定することができましたね!
今は設定しなくても、いずれ電子工作をするときにはモジュールの有効化などを忘れないようにしてくださいー😎