この記事ではNode.js
のインストール方法などについて解説しています。
- この記事でできること
- Node.jsについて
- インストールについて
- Raspberry Pi Zero系でない場合の手順
- Raspberry Pi Zero系の場合の手順
- JavaScriptを一行ずつ実行する
- npmの最新化
- 最後に
- 次の記事
- リライト元
この記事でできること
- Node.jsをRaspberry Piにインストールして、コマンドラインから
node
コマンドを実行できるようにする。 node
コマンドを実行して一行ずつJavaScriptを実行できるようになる。
Node.jsについて
Node.jsを使用することで、JavaScriptを使用して各サーバーサイドの処理を行うことができます。本来のJavaScriptの使用方法はブラウザ内での処理のみでした。
これにより、JavaScriptだけでWEBサーバーやAPIサーバー、またはRaspberry PiのGPIOを駆使したIoTサーバーのようにも構築することができます。
ノンブロッキングでシングルスレッド...と言われても趣味で自分が使うものを作る程度であればあまり恩恵は正直ありません(笑)
とりあえず、HTMLと一緒に使っていたJavaScriptがサーバーサイドの処理でもつかえるよ~という感じです。
インストールについて
今回のインストールでは、apt-getコマンドは使用しません。Raspbianのリポジトリで管理されているNode.jsのバージョンはかなり古いままで止まってしまっています。
公式の手順にスクリプトがあげられているのでそれを今回は使用します。
また、Raspberry Pi Zero系のの場合はCPUの形式が理由でほかのRaspberry Piとインストール方法が異なっています。
まずはZero系でない場合のインストール方法です。
Raspberry Pi Zero系でない場合の手順
スクリプトを入手する
まずは公式サイト(以下)からスクリプトを入手します。
Installation instructions
の節に各バージョンでのスクリプトが記載されています。現在は最新版がv12
でLTS版がv10
となっています。どちらでも構いませんが趣味程度で使うのであれば最新版でも問題ないでしょう!以降v12
で進めていきます。
スクリプトは以下のようになっています。RaspbianはDebianの派生なので下の方を使います。
$ curl -sL https://deb.nodesource.com/setup_12.x | bash - $ sudo apt-get install -y nodejs
これをRaspberry Pi上で実行します。管理者権限で実行する必要があるため、二個目のコマンドにはsudo
を足しています。
スクリプトの中身は、リポジトリの追加・鍵の追加・apt-get update
の実行という感じです。両方とも完了したら、node -v
を実行してバージョンが表示されていれば成功です。
Raspberry Pi Zero系の場合の手順
上記のスクリプトを実行するとZero系では以下のようなエラーが表示されインストールできません。
$ curl -sL https://deb.nodesource.com/setup_10.x | bash - ## Installing the NodeSource Node.js 10.x repo... ## You appear to be running on ARMv6 hardware. Unfortunately this is not currently supported by the NodeSource Linux distributions. Please use the 'linux-armv6l' binary tarballs available directly from nodejs.org for Node.js 4 and later.
コメントには「nodejs.orgから直接ダウンロードしてね」とあるので、取りに行きます。場所がわかりにくいですが、https://nodejs.org/dist/に全バージョンのファイルが配備されています。
この中から最新のv12.2.0/
を選択したいところですが、現在ではlinux-armv6l
用のファイルが作成されていないです。ので、一つ下のバージョン(v11.15.0/
)から取得します。アドレスが以下になります。
https://nodejs.org/dist/v11.15.0/node-v11.15.0-linux-armv6l.tar.gz
これをRaspberry Pi上でwget
して取得します。
$ wget https://nodejs.org/dist/v11.15.0/node-v11.15.0-linux-armv6l.tar.gz ... node-v11.15.0-linux-armv6l.ta 100%
完了したらファイルをtar -zxvf
で解凍します。
$ tar -zxvf node-v11.15.0-linux-armv6l.tar.gz $ cd node-v11.15.0-linux-armv6l.tar.gz $ ls bin CHANGELOG.md include lib LICENSE README.md share
この中からパスの通った場所に置くのに余計なファイルを削除します。
$ rm -rf CHANGELOG.md LICENSE README.md
最後にbin
ディレクトリなどを/usr/local/
コピーします。このディレクトリはパスが通っているのでnode
コマンドが実行できるようになります。
$ sudo cp -r * /usr/local/
すでに/usr/local/bin/
というディレクトリはそんざいしていますが、今回のファイルとマージしてくれるので問題ありません。
完了したらnode -v
コマンドを実行してバージョンを表示させます。表示できたらインストール成功です!
JavaScriptを一行ずつ実行する
インストールが完了したらちょっと遊んでみましょう。node
コマンドを実行すると、デバッグのステップ実行のように一行ずつ処理を実行することができます。以下に一連の例を表示します。
$ node > console.log("test") test > let hoge = 10 > console.log(hoge) 10 > hoge++ > console.log(hoge) 11 // Ctrl + C二回連打で終了
実行結果と戻り値の方が表示されます。
このように一行ずつ処理を実行していくことができます。私としてはそんなに使い道はありませんが、新しいモジュールをパッと試したいときに便利です。
npmの最新化
どちらの手段でもNode.jsをインストールするのと一緒にnpm
もインストールされます。これはNode.js用のapt-get
コマンドのようなものでプロジェクト内のモジュールの管理などを行う重要なコマンドです。
このコマンドのバージョンが古くなっている可能性があるので以下のコマンドで最新にします。
$ sudo npm install -g npm
-g
オプションを指定した場合、apt-get
と同じく管理者権限が必要となります。
最後に
今回はインストールだけで具体的なプログラムの作成については特に触れていませんが、ExpressでのWEBサーバー・APIサーバーや流行のスマートプラグを制御するIoTサーバーとしてのプログラムをNode.jsを通じて作成することができます。