りなっくすとらずぱい!

Raspberry Pi初心者に向けた各コマンドの説明、プログラムの作り方について紹介しています!

【デスクトップ】ユーザーを追加する (adduser コマンド)

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この記事ではデスクトップ版のRaspberry Piで新たにユーザーを追加する方法について解説しています。デスクトップ版と言ってもコマンド操作することがほとんどとなっていますが🙇

この記事でできること

  • コマンド操作から新しくユーザーを追加できる
  • piユーザーと同等の権限(グループ)を設定できる

手順

それでは作業を進めていきます。作業は既存のpiユーザーで進めることを想定しています。

言語を英語に戻す

まずは使用している環境言語を一旦英語に戻します。日本語の環境のままだと新規作成したユーザーのホームディレクトリ内のフォルダ(Downloads/Picture/)が日本語になってしまい、後々扱いにくくなってしまいます。

画面上部左のRaspberry Piアイコンをクリック、設定 > Raspberry Piの設定を選択します。表示されるウィンドウのローカライゼーションタブを選択してロケールの設定ボタンを押します。そして以下のように値を設定します。

項目 設定値
言語 en(English)
GB か US
文字セット UTF-8

設定が完了したらRaspberry Piを再起動させます。これで言語環境が英語に戻りました。

コマンドでユーザー追加

ここからはコマンドライン上での操作になります。画面上部のターミナルのアイコン(>_)をクリックしてターミナルを開きます。そこで以下のコマンドを実行します。

$ sudo adduser taneyats

$の入力は不要です。taneyatsの部分は追加したいユーザー名に置き換えてください。コマンドをエンターキーで実行すると以下の内容が表示されます。

new UNIX password:

ここでパスワードを指定します。入力すると再度パスワードの入力が要求されます。

パスワードの設定が完了したらフルネーム電話番号といった補足的な情報の入力が求められますがすべてエンターキー連打で空の値を設定しても問題ないです。ターミナルを立ち上げたときに表示されていたpi@raspberryが表示されれば設定は完了です。

ユーザーグループを設定する

新しく追加したユーザーにpiユーザーとほぼ同じグループに設定します。グループ設定がうまく行っていないとsudoコマンドが使用できなかったりGPIOとかを使用するときにうまく動作しない場合があります。

以下のコマンドを実行することでpiユーザーの所属しているグループを表示することができます。

$ groups
pi adm dialout cdrom sudo audio video plugdev games users input netdev gpio i2c spi

piというグループはpiユーザー固有のものなのでそれ以外を作成したユーザーにも適用します。以下のusermod -aGコマンドを実行することで指定したユーザーにグループを設定します。ちょっと横に長いのでスクロールしてコピペしてください。

$ sudo usermod -aG adm,dialout,cdrom,sudo,audio,video,plugdev,games,users,input,netdev,gpio,i2c,spi [作成したユーザー名]

実行後、再度groupsコマンドを実行して確認します。

$ groups [作成したユーザー名]
[username] adm dialout cdrom sudo audio video plugdev games users input netdev spi i2c gpio

同じように表示されれば完了です。これで新しいユーザーでもsudoコマンドを実行できるようになります。のでpiユーザーを削除してしまっても問題ないです。

設定言語を日本語に戻す

もとから日本語を使用していた場合、このタイミングで言語環境を日本語に戻しておきましょう。Raspiアイコンをクリック、Preferences > Raspberry Pi Configurationsを選択、Localisation > Set Localeを選択して以下の値に戻します。

項目 設定値
言語 ja(Japanese)
JP(Japan)
文字コード UTF-8

設定完了後、再起動を求められるので再起動すると日本語に戻ります。

新しいユーザーでログインする

それでは先ほど作成したユーザーでログインし直してみます。左上のRaspiアイコンをクリックしてShutdown > Logoutを選択してpiユーザーからログアウトします。

さきほど作成したユーザー名を選択し、パスワードを入力してログインします。問題なくログインできることを確認したら完了です!

piユーザーとは当然別のユーザーとなりますので、ウィンドウのテーマなどの設定は新しく作成したユーザー側で再度設定してあげる必要があります。

パスワードを再設定する

どうしてもログインがうまくできない場合やパスワードを忘れてしまった場合はpasswdコマンドを実行することで指定したユーザーのパスワードを変更することができます。

$ sudo passwd [作成したユーザー名]

piユーザーでの自動ログインしないようにする

デフォルトの設定のままだとRaspberry Pi起動時にpiユーザーでログインしてしまいます。いちいちログアウトしてログインし直すのも手間なので自動ログインしないように設定します。

先程からよくつかっているRaspberry Piの設定機能から設定します。システムタブの現在のユーザーとしてログインするのチェックを外すことで自動的にログインしなくなります。